2015年05月

[タンク]
内部に洗剤を入れよく洗います。
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高圧洗浄後、市販のサビ取りコーティング剤に漬け込み加温。
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[フレーム]
溶接箇所はビードを平滑に仕上げ
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タンク取り付けのプレートも元通りにくっつけます。
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最後にもう一度治具に乗せ捩れが無いかを確認。そして溶接部を黒くスプレーしました。
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一番大変なフレームが終わりましたのであとはひたすら取り付けていくのみ。
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続く

フレーム以外の部品も必要最低限だけ私が作業させていただきます。

タンクの内部の洗浄
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タンクコックの清掃とガスケット交換
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キャブレター清掃
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いくつか純正部品を手配しましたが、今のところ欠品は無いようです。スズキというメーカーはとても良心的で庶民にはありがたい存在です。

先日切断したフレームの前側B2と後ろ側B5を溶接にて繋ぎます。

熟練の配管溶接工ですとパイプの裏側まで芸術的な裏波を出せますが、バイクフレームの構造上内部から確認する事が出来ません。
そこで内径に合うパイプをはめ込む事にしました。

フレーム上側のパイプ内径は19mm。
フレーム下側のパイプ内径は22.5mm。
なかなかピッタリハマる材料が見つかりません。

ホームセンターをブラブラしてるとステンレスを巻きつけたパイプを発見。(洗面所付近でタオルをかけたりするやつです)
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外径が25mmなので入る訳がありません。

直径があと2.5mm細ければ入る事になります。

外径25mmのパイプの円周は78.5mm。
外径22.5mmのパイプの円周は70.65mm。

円周差は78.5-70.65=7.85mmです。
つまりパイプの縦に7.85mmの切れ目を入れてホースバンドで絞れば立派なワンオフパイプが出来る事になります。

というわけで早速作ってみました。
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見事にピッタリ!
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各フレーム内径に合わせて4個作りました。

作成した内部のパイプとフレームを、純正以上の強度に合体させるため、溶接用の穴を開けます。
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その後内部のパイプと前後フレームを合体して治具に固定。1mm程ズレがありますが許容内でしょう。
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微妙なズレを矯正と、溶接仮付け時の歪を無くすためシャコマンでガッチリ固定
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拡大
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治具から外しても狂わない程度に軽く溶接。そしてドリルで開けた穴から内部のパイプとフレームも溶接
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ここで絶対やってはいけない事は、仮付けをそのままにしてビードを盛る事です。
冒頭で少し触れましたが、仮付けの部分には裏波が出ていません。つまり中に挿入したパイプとフレームがくっついておらず、放ったまま仕上げるとそこから応力が集中しクラックの起点となります。

ですので仮付けした箇所以外にグラインダーで開先を設け、内部パイプもしっかり溶かす第二の仮付けを行います。
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その後一度目の仮付けを削りとり、同じく開先を設けます。
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以上の下準備を経てから本溶接が初めて可能になります。
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溶接による加熱でフレームが歪まないように、各箇所対角交互に15mmずつ溶接。とても手間がかかります。
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続く




フレーム真ん中ら辺の4箇所(黄色テープ部)で切断します。
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上側のフレーム2本周辺には、タンク取付とバッテリーケースの取付プレートが溶接されております。
それらを一旦切除します。
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パイプの丸形状により開先が出ている為溶接部のリューター切除は大変でした。
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切除部分の印に2台共マスキングテープを貼りました。
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そして切断
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溶接準備へと続く

フレームを切断すること自体は簡単です。しかしその前準備にはとても手間がかかります。
なぜならニコイチ溶接後エンジンを載せ、上下と左右に寸分も狂いなく接合しなくてはならないからです。

切断する前にエンジン取付穴やフレーム要所を採寸し、各穴に合わせた治具を作製します。

案としては5つ程考え、採寸後図面に絵を起こし作業性や材料の検討など丸半日考えました。なにせ初めての作業なので…

それでは実作業に移ります。
まずはベースとなる部分の鋼材にフレームを載せます。
下側に写っているのは自慢ですが、ミツトヨ長尺ノギス600mm。今回の作業にはとても重宝します。
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各部の直角や並行を慎重に確認
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更に確認
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エンジン搭載部分の取付穴のコピーが出来ました。
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1工程ごとにB2とB5を入れ替えフレームの歪みの違いを確認していきます。
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早朝から夜間までかかりましたがこんな感じに出来ました。
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フレームを載せると
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明日はいよいよフレーム切断です。

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